木本 智幸(KIMOTO Tomoyuki)
- 職位: 教授
- 校務分掌: 学科長,1E副担任
- 担当科目:
電気回路Ⅲ,通信工学Ⅰ,ネットワークアーキテクチャ,工学実験Ⅰ・Ⅲ,生体情報工学,卒業研究,特別研究
- 現在の専門分野:
ニューラルネットワーク、ディープラーニング、AI - 現在の研究テーマ:
- ディープラーニングとレーダを組み合わせた非破壊検査
- ディープラーニングによる外観検査
- ニューラルネットワークの統計力学による理論解析
- 所属学会:
電子情報通信学会,人工知能学会、日本物理学会 - 学生や入学希望者に向けて一言:
本気で楽しいこと好きなことを探しましょう.何事にもチャレンジして経験を積みましょう. - 座右の銘:
- 当たって砕けろ(Noと言わずにやってみると経験値が上がって次につながるとの思いから)
- 犬も歩けば棒に当たる(色々動き回れば人脈も増えてチャンスに恵まれる可能性が高くなるとの思いから)
研究室紹介
当研究室では、ニューラルネットワークの研究を行っています(最近ではAI:人工知能と言った方が分って頂けるのかもしれません)。ニューラルネットワークにも色々な種類がありますが、本研究室ではHopfield型の連想記憶モデルについての統計力学による理論的解析から、畳み込み型ニューラルネットワークによる画像認識に関する応用まで、幅広く研究を行っています。一例として、現在企業と行っている共同研究をご紹介します。
「人工知能によるICパッケージング外観検査装置の開発」
IC製造の最終段階であるパッケージング工程において、樹脂の充填不良やボイド(欠損)が発生することがあります。こうした不良品の検出は従来のコンピュータアルゴリズムでは精度よく実行することが難しいため、精度向上のために人間の目視検査に頼っているのが現状です。しかし、人間も疲労による検査精度のバラつきが出るという問題もあります。これらの問題に関して、地元企業から技術相談を受けたことをきっかけに、当研究室では人工知能(AI)による検査システムの開発を行いました。検査精度を高めるためには、大量の不良画像をAIに深層学習させることが重要ですが、膨大な数の不良品画像や計算機パワーを必要とすることから、不良品画像を疑似的に増産するとともに、計算コストを下げる方法を開発しました。検出を行う不良は、写真の様に小さいボイドです。従来のアルゴリズムでは誤認識していた0.15mm程度の小さな不良についても高精度で検出可能なシステムを開発しました。特に、ボイドがICの縁にある場合は、ICのリードフレーム(足)が影響して検出精度が落ちやすくなりますが、AIを利用することで、そうした困難も克服しました。
- 詳細な業績はこちら(外部)→https://researchmap.jp/tomoyuki_kimoto